
01|立場は違えど、同じ未来を見ている
──今、おふたりが社内でどんな役割を担っているのか教えてください。
吉川:僕はCEOですけど、実質的にはCOOみたいな感じでもあります。経営や営業に加えて、プロジェクトではプランナーやマーケッターとして動くことも多いです。技術以外の全領域に触れてる感じですね。
高橋: 僕はCTOとして、技術的な責任全般を担っています。技術の方向性を決めたり、チーム育成に力を入れたり。もちろん手も動かしてるし、学習環境づくりも含めて幅広く関わってます。
──お互いに「ここ、すごいな」って思ってるところはありますか?
吉川:高橋は、とにかく吸収とアウトプットのスピードがすごい。そして、それをちゃんと継続できる。技術者として本当に桁違いです。
それにやり抜く力が強い。普通だったら心折れる場面でも、絶対にやりきる。その姿に、僕自身も何度も励まされてきました!
そして実は、すごく“優しい”んです。処理スピードも記憶力もずば抜けてるけど、相手にちゃんと合わせてくれる。共感力があって、関係性を大事にできる人です。
高橋: 吉川は、お客様の課題を見つける力と、それを解決する構想力がほんとにすごいですね。
しかも、大きなビジョンを描きながら、細かいところにもちゃんと気がつく。全体の意味づけをしてくれる存在って、なかなかいないですよね。
吉川:たぶん僕ら、見てる範囲は違っても、見てる未来は一緒なんですよ。
高橋: うん、役割は分かれてても、進む方向が一緒。それが一番大きいかもしれない。
02|WordPressと向き合ってきた10年とこれから
──おふたりとも長くWordPressに関わってきたと思うんですが、変わったこと・変わらないことってありますか?
吉川:WordPressのミッションとか、コミュニティから学べたことって本当に大きい。それはこれからも変わらないと思ってます。
ただ、お客様にとってWordPressは「ツール」でしかない。
だから時代によって選ばれ方も変わるし、価値の感じ方も変わる。僕らは、WordPressが役立つツールであり続けられるように、変わり続けなきゃいけないと思ってます。

高橋: WordPressって、昔に比べてビジネスとしての規模がすごく大きくなりましたよね。
でも、オープンソースであるっていう本質はずっと変わってない。そこがやっぱり面白いです。
──最近のトレンドで、注目してる進化とかあります?
吉川:やっぱりAIの登場は大きいですね。編集の仕方も、情報流通のあり方もどんどん変わってきてる。
そうすると、エンタープライズ用途で求められる機能もガラッと変わる。そこに合ったプロダクトをどうつくるか、意識してます。
高橋: そうそう。今、WordPressの共同編集機能が実装される予定なんですけど、これ入ると相当変わると思いますね。
──逆に、「そろそろ次を考えるべきかな」って思うことってありますか?
吉川:もちろんあります。どんなプロダクトにも終わりのサイクルは来るし、常に次を考える必要はある。
ただ、今のWordPressってまだめちゃくちゃ広い海なんですよ。新しい強力なプレイヤーが少ないから、ある意味でチャンスの宝庫でもある。でも、変革が起きにくい土壌でもある。それはちょっと心配ですね、
高橋: 生成AIが出てきた今、「そもそもWebサイトって見る必要ある?」みたいな問いが出てきてる気がしてて。
Webにコンテンツを発信する意味自体が変わっていく中で、WordPressも立ち位置を見直すタイミングなのかなって思います。
03|サービスに込める思想
──タロスカイが目指しているWordPressホスティングの価値って、どこにあると思いますか?
吉川:まずはやっぱり、安心安全。ここをしっかり提供することで、お客様が本来やるべきことに集中できるようにしたいですね。
高橋: 僕たち、WordPressのコミュニティに深く関わってきてるから、仕組みの理解度は高いと思うんですよ。そのチームが運営している、っていう安心感は大きいと思います!
──サービスをつくるうえで、これはブレたくないっていう指針はありますか?
吉川:マーケットインと柔軟さ。このふたつです。
社内はどうしても技術ファーストになりがちだけど、お客様に対しては逆でなきゃいけない。
お客様や市場は変わっていくから、僕らも柔軟でいたいし、モデルとしては粗利率が高くて継続性があって、幅広いお客様に向けたニッチなニーズを満たすポジションを狙ってます。
高橋: 僕は「社会にとって意味のあることをやりたい」って気持ちが強いです。
ビジネスとしてうまくいくことはもちろんだけど、それが結果的に社会のためになっている──そんな仕組みを作りたいです。
──「使いやすさ」と「セキュリティ」って時にトレードオフになりがちですが、どう捉えてます?
吉川:表現の問題だと思っていて、セキュリティはまず基準を作ってクリアするもの。その上で、使いやすさはどこまでも積み上げて良くしていける。だから両立できるんですよ。ぶつかるのは“コスト”だけです。
高橋: そうですね。今って普通に生活してるだけでクラッキングの手口も進化してるじゃないですか。だからまずはセキュリティ。そのうえで、どうやって快適さを上げていけるかを考えていきたいです。
04|チームと組織の未来に向けて
──組織として「こうなっていきたい」「こういう文化を育てたい」っていう思いはありますか?
吉川:会社の理念にある「自由な情報流通」とか「オープンな社会」って考え方にちゃんと合った進化をしていきたいですね。
社内には、グリットの強さ、お客様価値へのこだわり、結果志向、仕組み化による効率、仲間へのリスペクト、学習意欲、自社や自分を知ってもらう活動。
──そういうマインドを持った文化を育てたいなと思ってます。
高橋: 僕は“自走できる組織”が理想。でもその先に、「オープンソースを通じて社会に貢献する」っていう高い理想もちゃんと持っていてほしいです。
──職種が増えてきた中で、組織の一体感ってどうやってつくってるんでしょう?
吉川:やっぱり「見る方向」を揃えること。サービスの方向性や、お客様にとっての価値、働き方の軸みたいなものを普段から共有しておくのが大事。それを僕が率先してやる必要があると思ってます。
高橋: 今はフルリモートなので、物理的に一体感を作るのは難しい部分もあります。
でも逆に、それによっていろんなバックグラウンドのメンバーが集まっている。だからこそ、工夫して頑張りたいですね。
──これから採用していく仲間に対して、「こんな人と働きたい」って理想はありますか?
吉川:さっき言った文化にフィットする人なら、個性的でも大歓迎。クセ強くても全然いいです(笑)。
高橋: 僕は「面白い人」が好き。Web業界じゃないバックグラウンドでもいいし、語れる経験がたくある人がいいですね。
05|未来を語る
──5年後、WordPressってどうなってると思いますか?

吉川:WordPressの強みのひとつは“入力”の汎用性。でもこれからは、音声や動画、外部データもどんどん重要になる。
AIが出てきたことで、入力も処理も出力も全部変わっていくと思います。
で、その“処理”の部分はタロスカイの得意領域。
ここをさらに磨いていきたいし、“出力”もSEOやLLM連携、データパイプラインなど、どんどん複雑になっていく。その中で必要とされる技術を磨いていきたいですね。
高橋: 生成AIが当たり前になると、そもそもWebサイトを持つ意味が変わってくる。
でも、情報を発信し続ける以上は、形式の多様化や権利保護といった新しい仕組みが必要になってくると思います。
──その未来に向けて、タロスカイはどんな立ち位置にいたいですか?
吉川:企業がAIに向けて大量の情報を出力する時代、その情報を処理して連携できる技術力を持つタロスカイは、WordPressの中でも独自のポジションを取れると思ってます。
今はまだ“テキスト情報に強い”って印象のWordPressだけど、僕らがそこをもっと広げていきたいですね。
高橋: Web業界って、今まさに大変革の時期ですよね。ちょっと悲観的かもしれないけど、「生成AIに負けないぞ!」って思いでやってます(笑)。
──最後に、これを読んでいる未来の仲間にひとこと!
吉川:未来の情報流通について、一緒に語り合いましょう。
高橋: Anthropicの発表によると、2027年には生成AIがクリエイティブなこともできるようになるそうです。人間に残された仕事が何かはまだわかりませんが……その“残った仕事”、一緒にやりましょう!